二人育児中ー医師目線のlife log

関西在住勤務医、二人の子供の子育て中  子育てや共働き生活中心のlife log

コロナ ワクチン

mck808です、こんにちは

 

最近少しお家の内容で閲覧が増えてきており、嬉しいかぎりです。

ありがとうございます😃

ですが、今回はお家のこととは違うお話をさせていただきます 笑

 

私はすでにコロナ(COVID19)ワクチン を2回接種終えています。

コロナワクチン、色々報道が増えていて色んな反応があるなぁーとヤフコメなどをみながら感じています。

簡単にどんなワクチンなのかや、打ったときの副反応などをお伝えさせてもらえたらと思って今回は書かせてもらいます。

 

今世界的にはファイザーバイオテック、モデルナ、アストラゼネカが主に使用されていて他にはジョンソン&ジョンソン、ノババック、シノバックなどもあるような形です。

日本では主にファイザーバイオテック、モデルナが使用されていくと思われます。

この2ワクチンはmRNAワクチンといって、今までのワクチンとは全く別の機序で抗体を形成されます。

コロナのウイルス(SARS-CoV2 RNA)の表面にある蛋白(スパイク蛋白)情報を持ったmRNAを注射し、それが人の樹状細胞と呼ばれる人の免疫細胞の一種に取り込まれた後、コロナのスパイク蛋白を樹状細胞が作ることでリンパ球が抗体が形成されます。

私も当初勘違いしていたのですが、この取り込まれるmRNA自体はカプセルの中に入って取り込まれ、かつ使用されたのちには通常の過程で分解されます。

なので打った人の遺伝情報にそのmRNA情報が取り込まれることがなく、またそれ自身に感染力がありません

ご興味があれば英語ですがNY Timesのサイトがわかりやすい説明になっていますので、みてみてください。

www.nytimes.com

 

さて、実際の効果はどんな感じか。

ファイザーバイオテック

・研究結果では罹患者が95%減少(これは「95%の人が抗体ができて、5%の人に抗体ができない」のではなく、実際のdataとしては接種群の発症率が0.04%、非接種群0.88%)

・実際の観察研究では、1回目接種で40-70%の感染の予防効果

・実際の観察研究では、2回目接種で感染・重症化・入院の予防効果が90%以上、ほぼ死亡率が0%

・ワクチン接種者で感染した人における鼻/喉のウイルス量は少ない

 →  ・ワクチン接種者の感染者からの家庭内伝播リスクはワクチン非接種者より低い

   ・ワクチン接種者の感染者からの施設内の2次感染リスクはワクチン非接種者より低い

・ワクチン効果は少なくとも6ヶ月は持続

・変異株に関してはイギリス型は試験管での活性低下があるが実際の予防効果に低下はない、南アフリカ型も同様、ブラジル型・インド型などについてはまだわかっていないことが多いが活性値は低い。

 

<モデルナ>

・研究結果では罹患者が94%減少

・他はおおむねファイザーバイオテックワクチンと同様

・変異株に関しては、イギリス型には通常のものと同等、南アフリカ型は活性値は低めだが十分、他の株に関しては活性値は低下が確認されている

 

今後変異株が色々きた時に、どのようになるかが少し不安なところはありますが、基本的にはかなりの効果で、ファイザーバイオテックワクチン をバシバシ打っているイスラエルをみるとコロナで死亡することはほぼなくなりそうです。

変異株などへの効果はもう少し今後の推移を見守る必要があると思われます。

 

そしておそらくみなさんか一番気になるところは副反応ではないでしょうか。

いわゆるアナフィラキシー(アレルギー反応)は100万接種あたり4.7人の発症で、おそらく的確な対応もあってで死亡例はありません。

多くのアナフィラキシーは15分以内に起こるため、30分ほど打った現場で経過を見るように日本ではなっていると思います。

それ以外の副反応は、1回目と2回目で出る症状が少し異なります。

1回目は腕の痛み、局所の発赤や腫れといった局所症状がほとんどです。

2回目は全身症状の方が出やすくなります。発熱、倦怠感、頭痛、筋肉痛、寒気など。インフルエンザ様症状といったらわかりやすいかもしれませんが、本当に何かに感染したんじゃないかと思うような症状が出やすいです。

年齢が若めの方がより症状が出やすいと報告されています。

 

実際私はコロナに一度感染しているため、他の人と少し反応が違いましたが同僚らの多くは本当にこのような症状が出ていました。

ほとんどの人で症状が出るのが翌日になります。なので、ワクチン接種を考慮されている場合は、翌日おやすみになるように予定を組まれるのがいいと思います

一度感染している方は、全身症状が1回目から出やすい傾向にあり、2回目はあまり症状がでない傾向のようです。私自身も1回目は腕の痛み・痺れに加え、倦怠感、喉の違和感、ちょっと寒気が出ました。2回目はほぼなにもなく終了。皆が一日寒気でしんどかったとかいっている中、あっさり終わって申し訳ない感じでした😅

ほとんどの人が1日ほどで症状がおさまってましたが、なかには数日続く方もいらっしゃるようです。

どこかで治るとはいえ、不安にはなりますよね😣

 

一応国内ではワクチン接種後の死亡例がこの記事を書かせていただいている時点では800万回ほどの接種がなされておりますが、厚生労働省からの死亡報告は5月16日まで時点で85人の死亡例が報告されています(470万回接種)。100万回接種あたり18人。

厚生労働省からの発表では、虚血性心疾患・心不全など心疾患 18例、脳出血 14例、肺炎(誤嚥性含む) 5例、大動脈解離/破裂 4例、肺血栓塞栓症 3例、嘔吐窒息 3例、脳梗塞 4例、敗血症 2例、自死 2例、溺死 1例、喘息増悪 1例、腸間膜血栓症 1例、慢性腎不全 1例、老衰・不明 26例となっております。

また年齢的には20歳代 3例、30歳代 1例、40歳代 6例、50歳代 4例、60歳代 11例、70歳代 15例、80歳代 19例、90歳代 24例、100歳代 2例 となっております。

あくまで私の感想ですが、少し若めの年代で脳出血関連が目立つなというのがありますが、それ以外は全く関係ない、もしくはおそらくご年齢と基礎疾患との兼ね合いというのがほとんどかなと。

厚生労働省からはいずれもワクチン との関連はないと判断されております。

これ自体はまず死因の病名も怪しいものもいくつかありますし、検証は難しいかなと。(そもそも今までも含めて死亡診断書の書かれ方の問題です)

コロナ前の死亡統計と照らし合わせて各年代・病名での死亡率とワクチン接種者との比較が妥当なところでしょうか。せめてそのくらいのデータは出して欲しいな。

 

これらをみて打つ打たないは個々人の判断にはなるとは思いますが、『重症化しないだけ』ではなく『発症率も下げる』し、『人への感染もさげる』データが出ているので、どちらがいいかと聞かれたら、私は自分の事を守る上でも、自分の大切な人を守る上でも、私は接種することを勧めます

ワクチンで免疫を獲得している事で、今後行動の自由が得られる可能性もそれなりにあるかと思います。

(ワクチンパスポートの議論はまだ続きそうですが、実際に航空会社などで導入を決めている所やすでに導入している国がすでにあります)

 

迷われている方でこのブログに辿り着く人は少ないかもですが、少しでも参考になればと思います。

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